リアルに鋭く迫る「オンナの小説」特集

公開日: 更新日:

「神に愛されていた」木爾チレン著

「神に愛されていた」木爾チレン著

 若くして小説家デビューを果たし、一度は人気作家と呼ばれたものの、あるとき突然筆を折り、30年もの間小説を書くことをやめていた東山冴理のもとに、四条花音という編集者が執筆依頼のためにやってきた。今の冴理にしか書けないものを書いてほしいと粘る花音に対して、冴理はあることをきっかけに殺意までをも抱いた後輩作家・白川天音との因縁の出来事を話し始める……。

 高校時代の文芸部の先輩・後輩であり、同じ京都大学の卒業生であり、共に若くして作家デビューを果たした2人の女性作家の複雑な関係性が、編集者の登場をきっかけに長いときを経て掘り起こされる。羨望や嫉妬を抱えてきた過去を振り返る冴理が、全く知らなかった驚愕の真実とは何か。すれ違ってしまった、冴理と天音の思いが切ない。

(実業之日本社 891円)

【連載】ザッツエンターテインメント

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐野勇斗は書道六段で英語も堪能 愛知県立岡崎西高校から明治学院大英文学科へ

  2. 2

    これが日本の「中流」サラリーマン転落の軌跡 年金の「繰り上げ受給」を選ぶのは、お金と仕事がない人

  3. 3

    ドジャース大谷翔平「サイ・ヤング賞&首位打者」同時授賞に現実味 4年連続5度目のMVPは既定路線

  4. 4

    「Aぇ!group」草間リチャード敬太は事件から“ほぼ復活” 大阪学院大で学んだ苦労人の前途

  5. 5

    「シニアにやさしい街」日本一の東京都板橋区は何がスゴイ?

  1. 6

    嵐の大野智と相葉雅紀、二宮和也が通信制高校で学んだそれぞれの事情

  2. 7

    阪神・藤川監督に「裸の王様」の懸念 選手&スタッフを驚愕させた「コーチいびり」

  3. 8

    山口組、稲川会、住吉会…最高幹部3者の極秘会食で何が話し合われたのか

  4. 9

    JR東海が政府に安定供給要請も「潤滑油」は代替調達が困難…このままでは日本の鉄道網も危ない!

  5. 10

    阪神藤川監督「オラつき」連発に対戦相手やファンから苦情の嵐《格好いいと思っているのかな》