歌手・加藤登紀子が振り返る 宮崎駿監督と「紅の豚」秘話

公開日: 更新日:

「さくらんぼの実る頃」は、1871年のパリコミューン崩壊後の悲劇をテーマにした、シャンソンの代表曲のひとつ。映画の中では原語で歌っています。お会いして初めての録音でしたから、まだ完全に歌いこなしておらず、歌詞を書いた紙を片手に、ピアノは当時の私のマネジャーが遠慮がちに弾いたんです。

 後日、製作記者発表の際に、その時に録音した曲が流れ、初めて、仮録音ではなく、映画でも使われることを知ったのです。録音は当時でさえ珍しくなっていたアナログの2チャンネル方式といわれるもの。これだとピアノと歌のバランスを変えられず、ミキシングもできないんです。ですから、CD化する際は困ったと思いますよ。

 でも、宮崎さんは「あれ以上のモノはないと思います」とおっしゃって下さいましてね。「歌手に判断する権利はないのか?」って思ったものの、試写会を見ると、そのシーンの雰囲気によく合っていて、さすがだなって感心したものです。

 また、エンディング曲「時には昔の話を」は、もともと87年2月にリリースしたアルバム「MY STORY~時には昔の話を~」に収録されていたオリジナル曲です。この年の4月に、このアルバムの中の「百万本のバラ」とカップリングでシングル発売しています。お会いする4年も前の曲をちゃんと聴いて、選んで下さったのも、歌手冥利に尽きますね。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網