著者のコラム一覧
小手伸也

1973年、神奈川県生まれ、早稲田大学卒。劇団inner child主宰、作家、演出家、俳優、声優の何でも屋。出演作にてあらゆるスパイス(?)をふりまき、さらなる弾みをつけたいともくろむ“シンデレラおじさん”。4月期は月9ドラマ「SUITS/スーツ2」(フジテレビ系)、連続ドラマW「鉄の骨」(4/18スタート)、「いいね!光源氏くん」(NHK、土曜23時30分~)に出演。

演劇にはドラマでは決して得られない“贅沢”がある

公開日: 更新日:

 今作の演出を手掛けるのは、英国ロイヤルバレエのダンサー出身にして国際的な振付家・演出家のウィル・タケット氏(写真(左))。ウィルさんはほとんど日本語が分からないので、セリフに込められた真意や動機を言葉ではなく印象で察する。だから上っ面で流暢なだけのセリフ回しは即バレる(バレた)。そしてこうも言われました。

「シンヤ、物(小道具やセット)に頼るな。そんなもの使わなくても私には十分伝わった」

 ……僕は笑いながら泣いてしまった。道具をうまく芝居に織り交ぜていたつもりが、実は道具の持つ〈意味〉に頼っていた。無意識だった。そしてそんな必要はないと注意されつつも褒められたのだ。やはり演劇の現場は深い。そして贅沢(ぜいたく)だ。こんな指摘、ドラマの現場ではまず得られない。そういう作り方を経ているわけです。

 そりゃ見てもらいたいですよ! ね?

【今週の格言】
劇場とは、見えるものに出会い、それを通じて、見えるものの中に何があるかを感じることができる場所だ。(byピーター・ブルック)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒

  4. 4

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  5. 5

    国分太一の不祥事からたった5日…TOKIOが電撃解散した「2つの理由」

  1. 6

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に

  2. 7

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  3. 8

    「ミタゾノ」松岡昌宏は旧ジャニタレたちの“鑑”? TOKIOで唯一オファーが絶えないワケ

  4. 9

    中居正広氏=フジ問題 トラブル後の『早いうちにふつうのやつね』メールの報道で事態さらに混迷

  5. 10

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償