「ミッドナイト・エクスプレス」世界には魔物がすんでいる

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 ジェットコースターのような展開だ。ビリーは体にハシシュを巻き付けて空港の出国審査をパスしたが、飛行機に搭乗する直前の検査で犯行が発覚。売人を教えれば見逃してやるとの取引に応じながら街頭で逃げ出して深みにはまり、ついには30年の長期刑となる。トルコ政府は国の威信のために彼を見せしめにした。

 まるで廃虚のような刑務所、足の裏をムチで叩く制裁。脱獄に失敗した者は睾丸をつぶされる。まるで地獄。筆者は大学時代に本作を見て「外国は怖いなぁ」と思った。ここに放り込まれたら自殺したくなるだろう。実話を大げさに脚色しているが、本作の公開後、トルコを訪れる米国人が激減したといわれる。

 同じようなことは日本人にも起きている。2003~06年に覚醒剤を密輸しようとした日本人4人が中国で逮捕され、10年に全員の死刑が執行された。日本では麻薬の密輸くらいで死刑にはならないが、世界は広い。いや世界には魔物がすんでいる。

 ネタバレになるが、ビリーは恋人が面会に訪れた際に「胸を見せて」とせがみ、ガラス越しに乳首に唇を当てて自慰をする。ゴーン被告は妻と再会したとき、何をしたのだろうか。

(森田健司/日刊ゲンダイ)

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