三遊亭鬼丸
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三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

せっかくなんで今回は老人について…

公開日: 更新日:

 今週の15日は老人の日で20日は敬老の日、そしてその15日から21日までが老人週間なんですって。敬老の日は9月の第3月曜日で認識してましたが老人の日や老人週間は知らなかったです。せっかくなんで今回は老人について書きましょう。

 でもそもそも老人の定義が難しいですね。昔は60歳定年でその後は老人と言っても差し支えなかったんでしょうが今は65歳まで雇用が義務化されたり70歳までの雇用努力を企業側は求められたり。現役で働いてる人を老人と呼ぶのはなんか気が引けますね。老働者なんて言葉を考えてみましたが少し虐待感が出てしまう字面です。となると勤老者の方が良いのかな。もらってる収入や社内の地位に応じて老働者と勤老者を使い分けてもいいですけど。

 私は彩の国シニア応援大使という肩書を持ち、皆をいきいきシニアになれるよう応援する立場にあるんですが、この「いきいきシニア」という言葉がちょっと苦手。いきいきしてないシニアのイメージって男性に限ると朝から晩までお茶飲みながらテレビ見て夕飯で晩酌して寝る毎日ですかね。昔の年寄りなんてみんなこんな感じだったはずですけどね。でも現代は奥さんが「やることないんなら町内会に参加したら? ボランティアとかやりながらお友達もできるわよ!」とか「シニア割引映画でも見てきたら? 私がお友達と見てきた〇〇って映画面白かったわよ!」とか「ジムに通ったら? やっぱり健康は大事よ!」なんて言うんでしょうが騙されてはいけません。これらの言葉は全て「ジャマだからどっか行ってちょうだい」という意味です。大使の取材でお会いするのは精力的に社会で活躍するいきいき派のシニア。ボーッとのんびりしてる昔の老人像は今や当人も周りも否定的な社会。60歳から年金もらってボーッとすることを許されぬ、年金支給を遅らされ年金もらいながらも働かされる令和の老人は、解放されない牢人か生気を失った蝋人かもしれませんね。

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