著者のコラム一覧
ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

ヒコロヒー、なすなかにし、みなみかわ…大揺れ「松竹芸能」を支える新星たちの評判と実力

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なすなかにしは芸風に年齢が追いついてきた

 那須晃行(41)と中西茂樹(44)の2人から成るなすなかにしは、いとこ同士でコンビを結成したという変わり種である。子供の頃はよく一緒に遊んでいたようで、今でもその延長線上にあるようなゲーム的な和気あいあいとした掛け合いを見せる。彼らの自慢は「ツカミが早い」ということ。漫才でもロケでも最初の一撃で確実に笑いを取り、見る者を自分たちの世界に引き込んでいく。

 数多くのバリエーションがあるコンビ芸をロケにも生かしている。昨年は170本以上のロケ仕事をこなしてきたという。

 彼らはいとこ同士らしい息の合った掛け合いを売りにしていて、デビュー当時からすでにその芸は完成されていた。2人の声も程よくかれていて聞き取りやすく、「若手なのにベテランのような芸」と言われてきた。

 現在の彼らは、実年齢も40歳を越えて「おじさん」と呼ばれるようになり、芸風に年齢が追いついてきた。おじさんが全力で明るく楽しいコンビ芸を見せるということにもいぶし銀の味わいが出てきた。そこでようやく世間の人にも彼らの面白さが伝わるようになった。

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