昨年保険適用 大動脈弁狭窄症の新治療法「TAVI」とは?

公開日: 更新日:

 それは、大動脈弁狭窄症は65歳以上で発症率が高くなり、80代の患者さんも非常に多いことだ。

「高齢で体力が低下している上に、ほかの疾患を併発している人が珍しくない。心臓にメスを入れ、手術中は心臓を止める大動脈弁置換術は体への負担が大きく、適応できない患者さんが少なくありませんでした」
 つまり、「打つ手がない」。息苦しさでほとんど動けず、心不全で入院を数週間おきに繰り返し、最後は息を引き取る――。

「私たち医師はなにもできなくて、ただみとるしかできず、無力感がありました」
 ところがTAVIの登場で、大動脈弁置換術が受けられない人でも、大動脈弁狭窄症から“生還”できるようになった。

 TAVIは、太ももの付け根に1センチ弱の小さな穴を開け、そこから鉛筆ほどの太さに折りたたまれた生体弁を装着したカテーテルを入れ、大動脈を通って心臓まで運ぶ。生体弁が大動脈弁の位置に到着したら、バルーン(風船)を膨らませ、生体弁を広げて留置し、カテーテルを抜き取る。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  3. 3

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  4. 4

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  5. 5

    坂口健太郎に永野芽郁との「過去の交際」発覚…“好感度俳優”イメージダウン避けられず

  1. 6

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  2. 7

    板野友美からますます遠ざかる“野球選手の良妻”イメージ…豪華自宅とセレブ妻ぶり猛烈アピール

  3. 8

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景