突発性難聴の8割が完治 画期的な「音楽聴くだけ」新療法

公開日: 更新日:

 岡本准教授は、脳梗塞の片側マヒの患者に行われるリハビリ法に目をつけた。それは、正常に動く手足をギプスで固定し、マヒで動かない手足を積極的に動かす方法だ。

「すると、脳の神経ネットワークが再構築して、手足の機能が徐々に回復するのです。脳は使わなければ衰え、使えば活性化する。これは、感覚機能にも応用できると考えました」

 正常に聞こえる耳を耳栓でふさぎ、聞こえない耳に音楽を聞かせる。右耳から入ってきた音は、左脳で主に感知する(左耳なら右脳)。ところが、突発性難聴で右耳の聴力が低下すると、左脳は反応しなくなる。そして、左耳から入ってきた音に、右脳とともに左脳も反応するようになる。

「右耳の聴力が戻りかけても、左脳が反応しなくなります。それを防ぐために、正常に聞こえる耳に耳栓をします」

■クラシック音楽を毎日6時間

 突発性難聴を発症して5日以内の中程度の患者に10日間入院してもらい、31人が従来のステロイド療法、22人がステロイド療法と病側耳集中音響療法を受けた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  2. 2

    “芸能界のドン”逝去で変わりゆく業界勢力図…取り巻きや御用マスコミが消えた後に現れるモノ

  3. 3

    渡辺謙63歳で「ケイダッシュ」退社→独り立ちの背景と21歳年下女性との再々婚

  4. 4

    参政党は言行一致の政党だった!「多夫多妻」の提唱通り、党内は不倫やら略奪婚が花盛り

  5. 5

    悠仁さま「友人とガスト」でリア充の一方…警備の心配とお妃候補との出会いへのプレッシャー

  1. 6

    伊東市長「続投表明」で大炎上!そして学歴詐称疑惑は「カイロ大卒」の小池都知事にも“飛び火”

  2. 7

    大阪万博は鉄道もバスも激混みでウンザリ…会場の夢洲から安治川口駅まで、8キロを歩いてみた

  3. 8

    早場米シーズン到来、例年にない高値…では今年のコメ相場はどうなる?

  4. 9

    中島歩「あんぱん」の名演に視聴者涙…“棒読み俳優”のトラウマ克服、11年ぶり朝ドラで進化

  5. 10

    米価高騰「流通悪玉論」は真っ赤なウソだった! コメ不足を招いた農水省“見込み違い”の大罪