秋うつは「窓際」で撃退 日の出時刻を脳に感知させる

公開日: 更新日:

 環境の変化に合わせ、循環、呼吸、消化、体温調節、内分泌機能などの活動を調整しているのは自律神経だ。夏から秋に変わる時期は、休息しているときに働く副交感神経が優位だった状態から、活動時に働く交感神経が優位な状態に切り替わる。朝の光を感知できないと、この切り替えもうまくいかなくなる。

「自律神経の調節の基準になるのは、もともと体に備わっている生体リズムで、それをリセットしたり、コントロールしているのは日の出なのです」(菅原氏)

 季節性うつを発症しやすい人は、日当たりの悪い部屋に住んでいるケースが多いという。それだけ、日の光が心身に与える影響は大きいのだ。

 秋になって日照時間が短くなることも、うつ症状の要因になる。精神科医の奥田弘美氏は言う。

「人間は、日光を浴びて神経伝達物質の『セロトニン』を生成しています。セロトニンは、気持ちを明るくしたり、やる気を高めるなどの作用があり、夜になるとセロトニンをもとに睡眠ホルモンである『メラトニン』をつくります。夏の疲れが残っていると、日照時間の変化にホルモン調整が追いつかず、睡眠リズムが乱れてうつになりやすいのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動