著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

運動で風邪は予防できるか

公開日: 更新日:

 もっともありふれた病気でありながら、医学が進んだ今日でも治すのが難しいといわれるのが風邪です。治療ができないのですから予防が難しいのは当然で、数ある風邪の予防法について、実際に効果がしっかり検証されたものは限定的です。しかし、いくつかの研究では積極的に運動をすることで免疫力が高まり、風邪を予防する可能性があることが示唆されています。ご紹介しましょう。

 風邪予防に対する運動の効果を検討した研究は、「韓国家庭医療学会誌」(2014年5月号)に掲載されています。この研究は週に5回以上、定期的にウオーキングなどの有酸素運動をする人たちと、運動しない人たちを比較した複数のランダム化比較試験(前向き臨床研究)を統合解析(メタ分析)したものです。

 解析対象の研究を選定するに当たり、この論文著者2人が独立して文献評価を行うなど、結果に偏りが出ないよう配慮がなされています。

 風邪の発症については4研究の統合解析(解析対象281人、平均32.8~60.9歳)が行われ、運動した人たち134人中50人が発症、運動しなかった人たち147人中75人が発症し、運動をした人たちで27%統計的にも有意に減少しました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  2. 2

    遠野なぎこさんを追い詰めたSNSと芸能界、そして社会の冷酷無比な仕打ち…悲惨な“窮状証言”が続々

  3. 3

    ドジャース大谷翔平がついに“不調”を吐露…疲労のせい?4度目の登板で見えた進化と課題

  4. 4

    清原果耶「初恋DOGs」にファン失望気味も…《低視聴率女王》待ったなしとは言い切れないウラ事情

  5. 5

    会議室で拍手が沸き起こったほどの良曲は売れなかった

  1. 6

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  2. 7

    兵庫は参院選でまた大混乱! 泉房穂氏が強いられる“ステルス戦”の背景にN党・立花氏らによる執拗な嫌がらせ

  3. 8

    極めて由々しき事案に心が痛い…メーカーとの契約にも“アスリートファースト”必要です

  4. 9

    遠野なぎこさんか? 都内マンションで遺体見つかる 腐乱激しく身元確認のためDNA鑑定へ

  5. 10

    新横綱大の里が直面する「遠方への出稽古慣れ」…車での長距離移動は避けて通れない試練に