老いた親がよく転ぶ…それなら「治る痴呆症」の可能性あり

公開日: 更新日:

「だからこそ、適切な診断が重要。しかし、それが行われておらず、別の認知症パーキンソン病うつ病などと誤診され、違う治療を受け続けている患者が非常に多いのです」と言うのは、特発性正常圧水頭症治療の第一人者、東京共済病院・桑名信匡院長だ。

 この病気の特徴は、歩行障害だ。

「さっさと歩けなくなり、小刻みでちょこちょこ歩きしかできなくなる。高齢者で転倒を繰り返す人の多くは、特発性正常圧水頭症が原因かもしれないとも考えています。これはかなりの確率で当たっているでしょう」

 物忘れ、排尿が間に合わないなどの症状も表れる。アルツハイマー病でも排尿が間に合わないことはあるがかなり進行しないとならない。一方、特発性正常圧水頭症では早期や軽症でも見られる。

 MRIで脳室拡大の有無を調べ疑いがあれば、一度腰に細い針を刺してたまった髄液を抜く「タップテスト」を行う。局所麻酔をするので痛みはなく、20分ほどで終わる。症状が改善するようであれば、たまった髄液を排出させるバイパスを作るシャント手術になる。

「Aさんのように、驚くほど手術で変わります。“年のせい”と思って見逃しているケースも多いのですが、おかしいと思ったら、一度検査を受けてください」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    国分太一は会見ナシ“雲隠れ生活”ににじむ本心…自宅の電気は消え、元TBSの妻は近所に謝罪する事態に

  4. 4

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  5. 5

    中島歩「あんぱん」の名演に視聴者涙…“棒読み俳優”のトラウマ克服、11年ぶり朝ドラで進化

  1. 6

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒

  2. 7

    投手大谷の「オープナー起用」は逆効果…ド軍ブルペンの負担は軽減どころか増す一方

  3. 8

    "花田家と再婚"は幸せになれる? 元テレ東・福田典子アナに花田優一との熱愛報道も…恋多き一族の因縁

  4. 9

    ソシエダ久保建英にポルトガル名門への移籍報道…“あり得ない振る舞い”に欧州ザワつく

  5. 10

    「コンプラ違反」で一発退場のTOKIO国分太一…ゾロゾロと出てくる“素行の悪さ”