作家・村野正好さん 乳がんで「なぜ男性が?」の重圧感じ

公開日: 更新日:

 そこで見つかったのが、冒頭でお話しした広範囲に点在する4つの腫瘍です。アーモンド~ウズラの卵大のものが皮膚の1~2センチ内側にあり、「あと数カ月、発見が遅かったら手遅れ」のレベル。がんの進行度はステージⅢかⅣでした。

 ただ、自分が乳がんだと分かったのは、さらに先のことでした。「大本のがんが、どこかにあるはず」と、最新検査でくまなく内臓を調べ上げても何もなく、最終的に乳腺外科のお世話に……。

 そこで、女性ならよくご存じのマンモグラフィーや超音波診断のエコー検査を受けたのです。

 もう、待合室は針のムシロ。「何で男性が?」といわんばかりの見えない重圧を勝手に感じつつ、なぜか「すみません」という気持ちでいっぱいでした(笑い)。マンモグラフィー検査では、検査技師が男性だったのですが、それはそれで互いに照れ合うという妙な時間が流れました。

 その後、組織の一部を取る病理検査も受けた結果、ハッキリしたのは乳がんか、もしくはアポクリン腺がんかもしれないということ。男性乳がんも珍しいですが、アポクリン腺がんはさらに珍しく、5年生存者はかなり少ないそうです。ちなみに、乳がんは2つの乳房だけではなく、動物の名残りというべきか乳腺が腹部にもあるため、腹部の腫瘍でも乳がんだったりするのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ