一般的な放射線との違いは 陽子線治療を知る8つのヒント
がんによっても違うが、陽子線治療によって平均3分の1ほど二次性がんのリスクを下げられるという。
(5)小児がんでの陽子線治療の対象は?
小児がんは約3分の1が白血病やリンパ腫、残りの半分近くが脳腫瘍で、脳腫瘍以外の小児固形がんの多くは「肉腫」「芽腫」。陽子線は放射線治療のひとつなので、これまで放射線(エックス線)治療の対象だったものが、そのまま陽子線治療の対象になる。すなわち、脳腫瘍、肉腫、芽腫などで、明確にガイドラインで定められている。
(6)陽子線治療で小児がんの治癒率は上がる?
「二次性がんの発生率は下がりますが、小児がんの治癒率そのものは変わりません」
ただ、成人と違って、小児はがんの手術後も何十年と人生が続く。ダメージが少ない陽子線治療を保険適用で受けられるようになったのが福音であるのは間違いない。
(7)成人よりも照射線量は少ない?
「成人よりもよく効く例があるので、照射線量や回数は一般的に少ない。がんの種類によって決まります」