気になる手の震え…「本態性振戦」はなぜ起こる

公開日: 更新日:

 手が震えて文字がまともに書けない。コップがうまく持てず、お茶をこぼしてしまう。そうした日常的な手の震えに悩む高齢者は多い。震えの原因や治療法について、東京都健康長寿医療センター神経内科の村山繁雄部長に詳しく聞いた。

 誰でも緊張したり、興奮すると手が震えてしまうことがある。これは「生理的振戦」と呼ばれ、病気ではない。しかし、ほんの少しの緊張でも震えが止まらなくなったり、字が書けなくなるなどの症状が頻繁に起き、日常生活に支障を来すようになると、「本態性振戦」と診断される。

「本態性」とは原因が分からないという意味で、「振戦」は戦の時の武者震いからの転用だ。命に別条はないが、自身で抱いている“ボディーイメージ”を損なったり、他人の目が気になる、実際、日常動作に影響が出るなど悩む人も多い。

 なぜ、こうした震え(振戦)が起こるのか。

「人は興奮したり、緊張すると、手や首、時に声、まれに足の震えが起きますが、本態性振戦の詳しいメカニズムについてはまだ研究中です。加齢をはじめ、何らかの理由で脳の機能のバランスが崩れ、震えが出やすくなることが分かっています。20代と60歳過ぎの2つのピークがあることも分かっており、ほぼ10人に1人は罹患しているという報告もあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁