(4)暗い部屋での6~7時間の睡眠が抗利尿ホルモンの働きを低下させる

公開日: 更新日:

 メニエール病では、「投薬」「中耳加圧療法」「手術」といった治療を行う前に、まずはセルフケアをしっかり行ってもらうと前回の本欄で触れました。セルフケア、つまりは水分摂取と運動です。それがどれだけ効果をもたらすのかを示すために、私たちは臨床試験を実施しました。

 メニエール病を患う男女297人を4つのグループに分類。それぞれのグループには2年間にわたり次のような条件を続けてもらい、めまいの程度や抗利尿ホルモン(ストレスホルモン)の増減を計測しました。

・グループA:メニエール病の飲み薬の服用
・グループB:1日1.5~2リットルの積極的な水分摂取
・グループC:飲み薬の服用と中耳加圧療法
・グループD:毎日部屋を暗くした状態での6~7時間睡眠

 中耳加圧療法は、専用の装置で鼓膜に加圧刺激を加え、内耳のリンパ液の流れを改善する方法です。日本で研究、開発された治療法で、2018年に保険適用となっております。飲み薬で症状改善が見られない場合に検討されます。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」