気になる手の震え…「本態性振戦」はなぜ起こる

公開日: 更新日:

■まずはパーキンソン病ではないか鑑別を

 自分でコントロールできないような手の震えは、パーキンソン病、甲状腺機能亢進症などにも見られる症状のため、一度、神経内科で診察を受けたほうがいい。

 とりわけ、パーキンソン病による手の震えかどうかを、まずはきちんと見極めたい。

「本態性振戦の震え方は、細かく速く、動作時に起きるのが特徴です。お酒を少し飲むと震えが止まることも特徴ですが、それに頼るとアルコール依存になってしまう。一方、パーキンソン病の震えは安静にしている時に起こり、ゆっくりです。全身のこわばり、動きの鈍さ、歩行障害なども見られます。ただ、震えの症状だけで完全に見分けることは難しい。両者の鑑別のため開発された脳の『ダットスキャン』と呼ばれる検査が陰性だった場合は、本態性振戦の可能性が高くなります。また、本態性振戦は両親のどちらかが同じ振戦を患っているケースが多く、報告によっては5割を超えるといいます」

 本態性振戦とパーキンソン病は別の病気とされている。しかし、ごくわずかだが本態性振戦からパーキンソン病へ移行する例や、本態性振戦で亡くなった患者の脳を調べると、非常に軽いパーキンソン病の変化を示したという報告もある。手の震えが気になる人は、やはり神経内科を受診した方がいい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ドラフト目玉投手・石垣元気はメジャーから好条件オファー届かず…第1希望は「日本ハム経由で米挑戦」

  3. 3

    高市自維政権で進む病人・弱者切り捨て…医療費削減ありき「病床11万床潰し」すでに3党合意の非情

  4. 4

    創価学会OB長井秀和氏が語る公明党 「政権離脱」のウラと学会芸能人チーム「芸術部」の今後

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  2. 7

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  5. 10

    まだ無名の「アマNo.1サウスポー」評価爆上がり!23日ドラフト「外れ1位」なら大争奪戦も…