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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

75%のマウスが記憶回復 アルツハイマー治療に大きな進歩

公開日: 更新日:

 認知症の一種であるアルツハイマー病は、世界に4000万人の患者がいるといわれ、予防や治癒の発見が求められている病気です。それが2017年には大きな進歩を見せるかもしれません。

 最も期待されているのは、約1年前にオーストラリアのクイーンズランド・ブレーン・インスティチュート(QBI)が発表した治療です。

 アルツハイマー病の原因のひとつは、アミロイドというタンパク質の一種が脳内に蓄積することで発生するプラークといわれています。QBIの治療は、超音波による振動で一時的に血液脳関門を開くもの。マウスを使った実験では、プラークを取り除くことに成功。75%のマウスが記憶を回復したと報告され、大きなニュースになりました。

 QBIはいま、人間への臨床実験の準備を進めています。しかし、マウスよりずっと大きな人間の脳に超音波を送り込むためには、出力をずっと高めなければならず、脳細胞を傷つけてしまうリスクがあるため、そう簡単にはいかないようです。

 そこでQBIでは羊の脳と、3Dプリンターで形成した人間の脳を使った実験を行い、その一方でより進化した送波システムの開発も進めています。17年末までに約100人を対象にした臨床実験をスタート。うまくいけば5年後には一般の治療に使うことができるようになると報告されています。

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