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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

男性の肺がん手術 50・60代で受けられる患者は50%以下

公開日: 更新日:

 しかし高齢になるほど、手術を受けない(受けられない)患者の割合が増えていきます。手術を受けた患者の割合は、50・60代で50%以下、70代で約40%、80代以上では15%に過ぎません。

■手術の80%以上は胸腔鏡手術

 全手術件数に対する胸腔鏡手術の割合は、全年齢で80%以上に達しています。胸腔鏡手術は「傷の回復が早い」「術後の痛みが軽い」「傷による後遺症がほとんど出ない」などのメリットがあるため、今日では肺がん手術の主流になっているのです。しかし、胸腔鏡の適用はいまのところ「ステージⅡまで」「がんが胸膜に浸潤していない」「太い血管を巻き込んでいない」などの条件が付いています。

 開胸手術はステージⅢまで可能といわれていますが、実際に受けられる患者は限られています。しかも、5年生存率で放射線と抗がん剤の併用治療と大差ないため、体力的に問題のある高齢者にはあまり行われていません。

【連載】明細書が語る日本の医療

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