著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

肺がん手術を受けられる患者は意外と少ない

公開日: 更新日:

 昨年10月、厚生労働省がレセプト(診療報酬明細書)情報・特定健診等情報データ(NDBオープンデータ)を公開しました。2014年度に全国の病院・診療所で行われた手術件数や検査件数が掲載されています。今回の連載では、これらのデータを使って日本の医療の実態に切り込んでいきましょう。まずは肺がん手術です。

 肺がんは臓器別死亡数でトップ。NDBの数字から治療の実態を垣間見ることができます。

 肺がん手術には、大きく開胸手術と胸腔鏡手術があります。開胸手術は、脇の下を長さ15センチから20センチほど切り開き、肋骨の隙間を押し広げて肺に到達するというもの。対する胸腔鏡手術は、脇の下に直径1~3センチほどの穴を数カ所あけ、そこからカメラと手術器具を差し込んで、映像を見ながら肺切除を行うというものです。切除片は穴から引き出します。

〈表〉は肺がん手術件数と、新規肺がん患者数、死亡数をまとめたものです。データ収集年次・年度が微妙に異なっていますが、細かいところは目をつぶることにします。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理