著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

前立腺がん手術が多い病院のトップは千葉県がんセンター

公開日: 更新日:

 レセプトデータをもとに作成されるDPC公開データには、全国の病院の前立腺がん手術の件数(「開腹」「腹腔鏡」「ミニマム」の合計)が載っています。上位の病院を〈表〉にまとめました。

 トップは千葉県がんセンターで2014年度の1年間に220件の手術を行っています。次いで熊本中央病院、東京医科大学病院の順。がん医療の総本山である国立がん研究センターは意外と少なく、合計85件(中央病院57件、東病院28件)にとどまっています。また、静岡がんセンターは78件でした。トップクラスのがん専門病院といえども、必ずしもオールマイティーでないことが分かります。

 手術実績があるのは全国で483病院。ただし、50件以上行っているのは114病院で、全国の手術の約52%を担っています。しかし100件以上となると、たった17病院(同約13%)に過ぎません。

 12年度から「手術支援ロボット」による腹腔鏡手術が保険適用になりました。通常の腹腔鏡手術では、術者本人やビデオカメラの操作者の手ぶれなどにより、正確・精密な手術が難しいのですが、手術ロボットはそうした問題を解消してくれます。術者は遠隔操作で、ロボット化されたカメラや手術器具を操ります。ロボット側が手ぶれなどを自動的に感知し、補正してくれるのです。現在、使われているロボットの大半は、アメリカ製の「ダヴィンチ」。すでに世界中で3000台以上、日本でも200台以上が稼働しています。しかし、価格は一式2億~3億円と高価です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲