腎盂と膀胱がん経験 柳家権太楼さん「手術前日も落語」

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 あれは2010年でしたか、63歳でしたよ。「最近疲れっぽいな」とは思っていたんですけども、「63歳ってこんなに疲れるんだ」と半ば納得して、まったく病気を疑っていませんでした。

 でも、北海道で独演会が終わった途端に倒れ込んでしまったんです。自力で東京まで戻ったその足で、点滴を打ってもらおうといつもお世話になっている病院へ駆け込みました。そうしたら顔色でわかったんでしょうね、すぐに尿検査をすることになって尿を取ったら、その色がヘドロみたいな茶色で自分でもビックリしました。そのうち意識をなくして、ふと気が付いたら弟子6人と家族が集まっていてまたビックリでした。

 急性腹症、腹水貯留、肝機能障害、腎機能障害、尿路上皮がんの疑い……と、大変な状態の中、1カ月ほどの入院で、血液から何から体内に流れる液という液を全部きれいに入れ替える治療をしたんです。そして、いろいろな検査の末にやっと「左の腎盂がん」が見つかりました。

 そのときの院長の様子ときたら、ニコニコ笑いながら「がんだったよ!」ってね(笑い)。長年親交がある仲なので、通り一遍の検査じゃ見逃してしまうようながんを全力で見つけてくれたんです。感謝ですよ。「もし見逃してたら?」と聞いたら、「再来年の花見はできなかったかな」と言われました。

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