TVグルメ情報は見れず…田中健さん急性膵炎の苦しみ語る

公開日: 更新日:

 応急処置として強い痛み止めを打たれ、激しい痛みが嘘のように消えました。そのときまず思ったのは“明日から京都で撮影だ”ということ。でも、先生に「すぐに京都に行かなきゃいけないんですけど」と伝えると、「死にますよ」と言われ、まったく相手にされませんでした。1カ月の入院が宣告され、俳優になって初めて“降板”をすることに……。大勢のスタッフ、キャストに、本当に迷惑をおかけしました。

■「食べられない人にとっては残酷」

 そんな大ごとなのに、治療は手術などではなく膵液を出さないための絶飲食と輸液しかないらしいんです。3日間は飲まず食わずでした。その後は徐々に、おもゆやお粥になっていくのですが、つらかったのはテレビでした。夕方の情報番組を見ていると、ニュースの後は必ずグルメ。どの局もだいたいそうです。あれは、食べられない人にとっては残酷ですよ。リポーターの「オイシイ!」という言葉がどれほどつらいか……。

 だから、病気をしてから自分が食リポをする折は、あまり大げさに「オイシイ」を言わないようにしています。食べたくても食べられない人が見ているんだということを意識し始めました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々