専門医が指摘 糖尿病で怖い「合併症」招きやすい人の共通点

公開日: 更新日:

 糖尿病専門医で、「しんクリニック」院長の辛浩基氏は言う。

「合併症を発症してしまう患者さんは、『治療を始めるのが遅かった』という人が多い。糖尿病は初期の段階ではこれといった自覚症状が表れないため、治療をせずに様子を見る人が多く、何らかの合併症が発症した段階で診察を受けにくるケースが少なくありません。そこから治療を始めても、深刻な合併症に至ってしまうことが多いのです。糖尿病には『レガシーエフェクト』(遺産効果)があります。イギリスの大規模調査で明らかにされたもので、早い段階から治療を始めてしっかり血糖をコントロールすれば、将来的に合併症を起こさずに長生きできる確率がアップすることがわかっています」

 また、治療を始めても、多忙で面倒だからと中断したり、血糖がそこそこコントロールできた段階で安心して、治療をやめてしまう人も合併症を招きやすくなる。

 血糖値が安定していた患者が顔を見せなくなり、1年後に再び受診に来たときは眼底出血を起こして網膜症が進んでいた。


 糖尿病と診断されてから15年放置した結果、腎不全の一歩手前で病院に運ばれ、人工透析を1回5時間、週3回ペースで受けることになった患者もいる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも