著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

子宮頸がんワクチンの安全性は 注目の調査結果が専門誌に

公開日: 更新日:

 ワクチンは、疾病の予防に対して大きな効果があることが数々の研究で示されています。

 しかし、一方でその副反応を懸念する声も存在します。近年では、子宮頚がん予防のためのワクチン(HPVワクチン)に関連する副反応が、メディアでも大きく取り上げられました。

 子宮頚がんはヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することによって引き起こされるがんで、その発症予防のためにHPVワクチンが開発されました。

 ところが、ワクチン接種後に持続的な痛みを感じる複合性局所疼痛(とうつう)症候群を発症した症例が報告されたのです。

 2013年、厚生労働省はHPVワクチン接種と、複合性局所疼痛症候群の因果関係は不明としながらも、その積極的な接種の推奨を中止し、それは現在も継続されています。そんな中、パピローマウイルス専門誌に、HPVワクチンと有害反応の関連を調査した論文が18年2月23日付で掲載されました。

 この研究は94年4月から10年4月までの間に出生し、15年8月現在において名古屋市に在住していた女性7万1177人を対象としたアンケート調査です。小学校6年生から、15年9月までに接種したワクチンの種類や、関節や体が痛む、ひどく頭が痛い、疲れやすいなど24の身体症状の有無を調査しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々