著者のコラム一覧
平山瑞穂小説家

1968年、東京生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年「ラス・マンチャス通信」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。糖尿病体験に基づく小説では「シュガーな俺」(06年)がある。

「酒もたばこも全部駄目」ではモチベーションが保てない

公開日: 更新日:

 2003年、35歳の時に糖尿病を発症し、専門のクリニックにもう14年間も通っている。完治が見込めない糖尿病は、嫌でも何でも生涯自分について回る腐れ縁の相棒みたいなものだ。

 それだけに、この病気と付き合っていくには、専門医の掲げるお題目どおりの禁欲的なライフスタイルがままならない場合もある。それを痛感させられた出来事として、かかりつけとは別の一般の病院を風邪で受診した時のエピソードをご紹介しよう。

 問診票を通じて僕が糖尿病患者であり、にもかかわらず喫煙者だと知った医師は、「なんでやめないの?糖尿病でかかってる病院ではなんて言ってるの?」と厳しい調子で問いつめてきた。

 僕が糖尿病患者としてお世話になっているクリニックでは、患者の喫煙や飲酒に関しては割と寛容で、「控えた方がいい」程度の扱いにしている。遠慮がちにそれを伝えると、その医師は口を極めて罵りはじめた。

「そうやって患者を甘やかす町医者が俺は許せないんだよ。そういう医師は、はっきり言ってクズだから!」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも