著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

死亡リスク低下の結果 アブラナ科の野菜を積極的に取れ?

公開日: 更新日:

 キャベツやブロッコリーといったアブラナ科の植物には「イソチオシアネート」と呼ばれる抗酸化物質が含まれていて、動物実験などでは、がんの発症を予防する可能性が示唆されています。しかし、こうした野菜を積極的に摂取することで、人にどのような効果がもたらされるのかは不明でした。

 そんな中、欧州臨床栄養代謝学会誌の電子版に、「アブラナ科の野菜摂取と死亡リスクの関連」を検討した論文が2018年4月24日付で掲載されました。

 この研究では、がんや心筋梗塞脳卒中を発症したことがない45~74歳の日本人8万8184例が解析の対象となっています。アブラナ科の野菜摂取量について、最も少ないグループから、最も多いグループまで5つの集団に分け、最も少ないグループを基準として、各グループにおける総死亡、心臓病による死亡、がん死亡などのリスクが検討されました。

 中央値で16・9年にわたる追跡調査の結果、アブラナ科の野菜摂取量が最も少なかったグループに比べ、最も多かったグループで総死亡のリスクが男性で14%、女性で11%、統計学的にも有意に低下しました。また、男性ではがんによる死亡リスクが、女性では心臓病や脳卒中による死亡リスクが、それぞれ統計学的にも有意に減少するという結果でした。

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