腫瘍マーカーの多くはがん細胞の死骸を調べている

公開日: 更新日:

 医師やがん患者と話すと必ず出てくる言葉がある。「腫瘍マーカー」だ。

「広辞苑」(第6版、岩波書店)によると「腫瘍」とは「体細胞が過剰に増殖する病変。多くは臓器や組織中に腫れ物・瘤として限局性の結節をつくる。発生母細胞により上皮性と非上皮性、また増殖の性質から良性(腺腫、脂肪腫、線維腫、骨髄など)と悪性(肉腫、がん腫など)に分ける」とあり、「マーカー」とは「目印、標識」とある。つまり、がんの目印ということだが、一体どんなものなのか? 国際医療福祉大学付属病院内科学の一石英一郎教授が言う。

「がん細胞の中にはそのがん特有のタンパク質を産出することがあります。そのような物質のうち、主に血液中で測定可能なものを腫瘍マーカーと呼んでいます」

 現在、病院で使われている腫瘍マーカーは約40種類。前立腺がんのPSA(前立腺特異抗原)、乳がん胃がん膵がん大腸がんなどで使われるCEA(がん胎児性抗原)などが知られている。

 ならば、この腫瘍マーカーを使えばがんは簡単に早期発見できるのではないか? そう思う人もいるだろうが間違いだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子 元光GENJI山本淳一との入籍・出産騒動と破局

  2. 2

    巨人「松井秀喜の後継者+左キラー」↔ソフトB「二軍の帝王」…電撃トレードで得したのはどっち?

  3. 3

    反撃の中居正広氏に「まずやるべきこと」を指摘し共感呼ぶ…発信者の鈴木エイト氏に聞いた

  4. 4

    巨人のW懸案「ポスト岡本和真&坂本勇人」を一気に解決する2つの原石 ともにパワーは超メジャー級

  5. 5

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  1. 6

    松本潤、櫻井翔、相葉雅紀が7月期ドラマに揃って登場「嵐」解散ライブの勢い借りて視聴率上積みへ

  2. 7

    吉岡里帆&小芝風花の電撃移籍で様変わりした芸能プロ事情…若手女優を引きつける“お金”以外の魅力

  3. 8

    【今僕は倖せです】のジャケットに表れた沢田研二の「性格」と「気分」

  4. 9

    吉田拓郎の功績は「歌声」だけではない イノベーションの数々も別格なのだ

  5. 10

    裏金自民が「11議席増」の仰天予想!東京都議選告示まで1カ月、飛び交う“怪情報”の思惑