過去のトラウマが原因で病気に…WHOも推奨の治療法とは?

公開日: 更新日:

 ちなみにPTSDの症状は主に4つある。フラッシュバックや悪夢などの「再体験」、トラウマの引き金となる場所や思いを避けるための「回避」、不眠になったり、神経が高ぶる「過覚醒」、自他に対するネガティブな考えや、情動不安定、抑うつ、感情麻痺など「認知と気分のネガティブな変化」である。

■「過去」てはなく「今」の自分を変える

「トラウマ治療というと、こうした症状が出ないように、過去の記憶を消したり変えたりすると思っているかもしれませんが、間違いです。トラウマから回復するということは、過去を変えることではなく、あくまでも過去の心の傷に影響を受けている『今の自分』を変えることなのです」

 それには、心の中に占める過去の記憶を減らすだけではなく、「今・ここ」にいる状態を少しでも増やし、現在の体験を豊かにすることが重要だと白川院長は言う。

「その第一歩として、自分が安全だと感じる場所を思い浮かべたり、落ち着いている体の状態を再現したりできるような、自分なりのやり方を見つけましょう。EMDR療法を受ける場合も、『今は安全な場所で、つらかった過去の話をしているのだ』という思いを持つよう心がける必要があります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束