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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

終身死亡保険は損 元金割れする積立定期預金のようなもの

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 あなたは人生100年時代を乗り切るために、どんな準備をしていますか。年金と貯金と退職金だけで、何とかなりそうですか。

 サラリーマンは60歳でいったん定年。65歳まで延長できる会社も増えてきていますが、給料はガタ減りです。

 その先30年間、夫婦2人、毎月25万円で生活するとしても、約9000万円の資金が必要になります。しかもその間には、家電の買い替えや家の修繕、さらにどちらかが要介護になることもあるはずです。それらを含めれば、1億円でも足りるかどうか。

 そのうちの何割かは、年金で賄えるでしょう。ただし、いま約束されている金額よりも、かなり少なくなる可能性が高そうです。しかも、支給年齢も後退しそうです。そんな不安にあおられてか、終身死亡保険や養老保険に加入する人が増えています。

 しかし、終身死亡保険なんて、元金割れする積立定期預金のようなものです。うまく60歳か65歳ぐらいまでに死ねれば、確かに大きな保険料をもらえます。しかしそれを越えると、いままで払った保険料の合計よりも少ない額しかもらえません。なにしろ終身ともなれば、死亡率は100%なのです。しかも保険会社が自分たちの利益と手数料をもっていきます。子供でも分かる理屈でしょう。

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