著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

志望者たった1割 外科医不足で将来手術ができなくなる?

公開日: 更新日:

 前回お話ししたように、将来は病気になっても今までのように簡単には入院させてもらえそうにありません。とはいえ、「手術代をカバーできることを考えれば、民間の医療保険に加入する意味はある」と考える人もおられるでしょう。

 しかし、その考えも改める必要があります。

 実は「手術が受けられない時代」が近づいているからです。

 20世紀には、後期高齢者に大きな手術を行うなど、めったにありませんでした。ところが今では90代以上の大手術も珍しくなくなってきています。腹腔鏡手術やロボット手術など、技術の進歩が可能にしたのです。

「それならなおのこと医療保険は必要ではないか」と思われるかもしれません。しかし、それは外科手術を受けられる場合に限っての話です。

 実は、手術を担うべき外科医が一向に増えていないのが現状です。毎年約9000人の新人医師が巣立っているのですが、その中で外科を志望するのは1割に満たないといわれています。肉体的にも精神的にもきついうえに、訴訟リスクも高いため、敬遠されているのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?