著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

室内も危ない…自宅での凍死者は74人で低体温症は116人も

公開日: 更新日:

 真冬の夜の、屋外での死を想像してしまいますが、実際には約半数の74人が自宅で凍え死んでいます。暖房がついていない室内で、布団や毛布もかけないまま眠ってしまったのです。酒に酔っていたのかもしれません。当然ながら、家族がいる人よりも、一人暮らしのほうがリスクが高いと言われています。個人差もあります。とくに痩せている人や、筋肉質で皮下脂肪が少ない人は、メタボ体形と比べて寒さに弱いので要注意です。

 よく似た死因に「低体温症」という項目があります。これで亡くなった中高年男性は116人でした。「自然の過度の低温」のほうは、とくにこれといった病気のない人が、寒さが原因で死んだ場合に使われます。それに対して糖尿病心臓病などの慢性疾患や、風邪などの感染症にかかっている人が寒さで死んだときは、こちらが使われるのです。

 それらの病気で亡くなったわけではありませんが、病気のせいで基礎代謝量が落ちて体温調整がうまくいかなくなるため、ちょっとした寒さでも凍死することがあるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々