著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

室内も危ない…自宅での凍死者は74人で低体温症は116人も

公開日: 更新日:

 冬が近づいてきました。「猛暑の年は厳寒になりやすい」と言われますが、今年はどうでしょうか。もし例年並みに寒かったら、気をつけなければいけないのが「凍死」です。

「嘘ばっかり」と思うかもしれません。山岳遭難ならいざ知らず、日常生活で凍死なんて、めったになさそうです。しかし凍死は、熱中症よりもずっと危険なのです。

 2016年の統計によれば、40~64歳の中高年男性で凍死した人は157人でした。死因分類上は「自然の過度の低温への暴露」という項目になっています。それと対になっているのが「自然の過度の高温への暴露(78人)」で、こちらが「熱中症」による死亡に相当します。凍死者のほうが2倍も多いわけです。

 寒い環境に数時間もさらされていると、次第に体温が奪われていきます。人間の体温は36度から37度近辺。それが35度を下回ると、筋肉がこわばり、刺激に対する反応が鈍ってきます。さらに下がれば思考力や判断力が失われ、30度を切ると昏睡に陥って、死の淵から戻ってこられなくなるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも