腎臓<上>自覚ない慢性腎臓病で心疾患・脳卒中のリスク上昇

公開日: 更新日:

 普段、健康に気を使っている人でも、「腎臓」の調子を気にする人はほとんどいないだろう。何らかの腎障害が慢性的に持続している「慢性腎臓病(CKD)」の状態でも、初期にはほとんど自覚症状がないからだ。気がついたら「透析」が必要なほど悪化しているケースもある。

 そんな透析予備群が成人の8人に1人の割合でいるとされる。2017年12月末時点で国内の透析患者は約33万4000人。年間約4万人が透析を新規導入し、年間約3万人以上が死亡している。特に死亡原因で多いのは「心不全」「脳血管障害」「心筋梗塞」を合わせた心血管死で、3割以上にのぼる。透析に至らなくても腎機能が低下するほど、脳卒中や心疾患を発症しやすいことが分かっているのだ。

 どんな人にCKDのリスクが高いのか。腎臓病と透析治療を専門とする「みたかの森クリニック」(東京都武蔵野市)の菊池太陽院長が言う。

「透析に至る疾患で多いのは、『糖尿病性腎症』『慢性糸球体腎炎(主にIgA腎症)』、高血圧が原因の『腎硬化症』『多発性嚢胞腎』。生活習慣病やメタボリックシンドロームの診断がされている人は、自分でも腎機能を調べて気にする習慣をつけて欲しいと思います」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…