著者のコラム一覧
北沢伊斉藤歯科医院院長

1977年7月8日、長野県生まれ。斉藤歯科医院院長。2003年に日本大学松戸歯学部を卒業。同年から同院に勤務し、13年から院長に就任した。若手歯科医師に向けたセミナーの講師を務め後進の育成にも取り組んでいる。日本口腔インプラント学会専門医。千葉県歯科医師会所属。

口腔内の炎症が一因…歯周病と認知症は大きく関係している

公開日: 更新日:

【Q】歯周病アルツハイマー病は関連があると説明されましたが、本当なのでしょうか

【A】本当です。認知症とは、いったん発達した知的機能が低下して社会生活や職業生活に支障をきたす状態を指しています。脳血管障害など、原因疾患によりさまざまな型に分類されていて、アルツハイマー型認知症もそのひとつです。

 最近では歯周病がアルツハイマー型認知症の発症および進行に関連しうることが示唆されていて、歯周病にかかっているマウスを使った研究データも出ています。

 歯周病になると、歯周病細菌の出す内毒素により炎症が起きて、血液中に炎症性物質である「サイトカイン」が生じます。サイトカインとは生理活性タンパク質といわれるもので、血液中に流れ込んで脳に運ばれると「アミロイドβ(Aβ)」というタンパク質が脳の中で増えていきます。そのアミロイドβは記憶をつかさどる海馬に集中して増え続け、徐々に脳細胞を死滅させていくのです。これが歯周病によってアルツハイマー型認知症が引き起こされるメカニズムといわれています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?