公衆衛生の専門医語る 家庭内リスクコミュニケーションのススメ

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染症には従来の病気とは違ういくつかの特徴がある。そのひとつに、メディアに登場する専門家の意見がバラバラで何が正しいのか、素人には分かりにくいことが挙げられる。しかもあるウイルス学専門の医師が警告しているように「現代社会では病院経営やビジネスの専門家が小学生の自由研究のような“ぼくのかんがえた、最強のコロナ理論”を思いつきで述べることは誰にも止められない」状態だからなおさらだ。そのため、情報の受け手がよほどしっかりしていないと、誤った行動を取ることになりかねない。そうならないためにはどうすべきか? 公衆衛生に詳しい、岩室紳也医師に聞いた。

「いまは新聞、テレビ、雑誌、SNSなどから情報を得ている人が多い。その中には正確、かつ有用な情報もあるのですが、客観的でない、生活に有用とは言えないものもある。見ている側も自分が気になる情報だけを選んで読むため、独り善がりな偏った情報になりがちです。だからこそ、友人間や職場で各人が得た情報をふるいにかけるために家庭を含め、いろんな人とのリスクコミュニケーションが必要です」


 リスクコミュニケーションとは、あるリスクについて利害関係者の間で情報を共有し、対話や意見交換を通じて意思の疎通をすること。それによって、リスクに関する相互理解を深め、信頼関係を構築していく。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々