著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

ゴボウは腸内環境を整える理想的な食材 朝食べると効果的

公開日: 更新日:

 私たちがゴボウと呼んでいる長いゴボウは江戸野菜の滝野川ゴボウから品種改良されたもので、11月ごろから旬を迎えます。

 ゴボウにはさまざまな栄養成分が含まれていますが、最近話題なのは水溶性食物繊維である「イヌリン」や、不溶性食物繊維である「リグニン」です。イヌリンを摂取することで中性脂肪をつけにくくしたり、食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果が期待できます。リグニンは腸内で便量を増やし、蠕動(ぜんどう)運動を促す働きがあるので、便秘解消に役立つとされています。これらの効果をより感じるには夕食前に食べると血糖値の上昇が抑えられることがわかっています。

 また、イヌリンは腸内細菌叢(そう)を整える働きをもつプレバイオティクスとしての働きもあります。イヌリンを、絶食時間が長い朝食に摂取すると、腸内細菌叢に大きく影響を与え、腸内環境を改善することが報告されています。ゴボウでも同様の検証を行い、成果を出しています。

 腸内環境を整える際、水溶性食物繊維だけを摂取するのではなく、不溶性食物繊維も併せてとることで効果が大きくなることもわかっているので、食物繊維が100グラムあたり、水溶性食物繊維が2~3グラム、不溶性食物繊維が3.4グラムとバランス良く含まれているゴボウはまさに腸内環境を整えるのに理想的な食材と言えます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも