著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

糖尿病患者の新型コロナ 感染のしやすさと重症化のしやすさ

公開日: 更新日:

 まとめると、まず、糖尿病があってもコロナに感染しやすいわけではない。次に、糖尿病があるとコロナで重症化するリスクがある。さらに、血糖コントロールが良好なら、重症化を避けられる可能性がある。

 糖尿病の患者さんの中には、コロナ感染を恐れて極力自宅にこもり、人と接触しないようにしている人もいるでしょう。仕事や学業、生活に必要な用事でステイホームとはいかず、不安を抱えながら外出していた人もいるでしょう。それによる運動不足やストレスは、糖尿病をはじめとする生活習慣病のリスクを高めます。

 また、全国の自殺者数が4カ月連続で増加。10月は、女性は前年同月比82%増と報道されていますが、ストレスの増大は自殺につながりかねないうつ病の発症率を高めることは言うまでもありません。

 正しい知識で行動することが大切です。手洗いやマスク着用、3密を避けるといったコロナの基本的な対策に加え、糖尿病の人は、より一層血糖コントロールに力を入れる。人がそれほど多くない場所や時間帯を選んで散歩など軽い運動を行う。自宅でストレッチするのもいいでしょう。コロナを恐れすぎず、脂肪やストレスをため込まないようにしていただきたいです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋