肺がん治療に新たな選択肢 2種の薬の組み合わせで余命が延びる

公開日: 更新日:

■薬が効きにくかったタイプにも効果的

 しかし国際共同試験「RELAY試験」で、新たな治療選択肢が生まれた。それは、「ラムシルマブ」という抗VEGF剤と、「エルロチニブ」というEGFR―TKIを併用する治療法だ。

 EGFR遺伝子変異陽性肺がんでは、新生血管が作られやすい。VEGFという血管内皮細胞増殖因子の発現が促されるからで、新生血管によってがんに栄養が送られ、がんが増殖する。

 抗VEGF抗体薬は新生血管ができるのを抑制し、がんの増殖を阻害する。そしてEGFR―TKIとの併用で相乗的にがんの増殖をより抑制できることがRELAY試験で証明されたのだ。

「着目すべきは、EGFR―TKI単剤では効き目が悪かったL858Rに対しても、エクソン19欠失と同様、効き目がよかった点です」

 ラムシルマブとエルロチニブ併用では、エクソン19欠失は19・6カ月、L858Rは19・4カ月とほぼ同じ結果。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」