コロナ禍の新習慣になったが…過剰な除菌・消毒は病気を招く

公開日: 更新日:

 店舗やエレベーターを利用するたびにアルコール液で手指を消毒し、自宅に帰ったら玄関で除菌スプレーを吹きかける。薬用ハンドソープで頻繁に手を洗い、うがい薬で口内を殺菌し、ドアノブやテーブルをはじめ室内のあらゆる場所を次亜塩素酸水を使って拭き掃除……。新型コロナ禍の新生活では、除菌・消毒の習慣が当たり前になっている。もちろん感染予防は大切だが、やりすぎると手痛いしっぺ返しを食らいかねない。

 国立感染症研究所のデータによると、今シーズンのインフルエンザの発生状況は、例年の1000分の1ほどに激減していて、このまま流行することなく春を迎える可能性が指摘されている。また、感染性胃腸炎やマイコプラズマ肺炎といったほかの感染症の報告も、ほぼすべてが大幅に減っている。

 新型コロナに対する感染対策が一般に広く浸透したことが、ウイルスや細菌によるほかの感染症予防にも有効だというひとつの証しといえる。それだけに、このまま除菌・消毒を徹底する生活習慣が定着する可能性は高い。しかし、そうした新しい生活様式がこれまで以上に進むと、われわれの健康にとって逆効果になりかねない危険がある。東京医科歯科大名誉教授の藤田紘一郎氏(感染免疫学)が言う。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い