著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

プロテインがインスリン抵抗性と高血糖を改善 研究で証明

公開日: 更新日:

 食事療法または糖尿病薬メトホルミンの治療を受けている2型糖尿病患者22人を対象に、ホエイプロテイン21グラムを朝食前・夕食後に摂取する群と、摂取しない群で比較したところ、摂取することでインスリン分泌を刺激するホルモン、GLP―1の分泌が刺激され、食後の血糖値の上昇が抑制しやすくなり、食欲増進ホルモンの分泌も抑制されたのです。ただし、この研究では、ホエイプロテインが含まれるサプリメントでは、同様の結果は確認できませんでした。

 飲む量や運動量にもよりますが、現段階では「ホエイプロテインが糖尿病を予防・改善できる」とは言い切れません。今後の研究結果に期待、というところでしょうか。

 しかしいずれにしろ、主治医に相談の上でプロテインを糖尿病患者さんが摂取するのは、私は悪いことではないと思っています。タンパク質摂取で筋肉量が増えれば、インスリン抵抗性が改善され、糖尿病予防・合併予防に役立つからです。次回で詳しく触れたいと思います。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  2. 2

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 3

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  4. 4

    市船橋(千葉)海上監督に聞く「高校完全無償化で公立校の受難はますます加速しませんか?」

  5. 5

    綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

  1. 6

    プロ志望の健大高崎・佐藤龍月が左肘手術経てカムバック「下位指名でものし上がる覚悟」

  2. 7

    中山美穂「香典トラブル」で図らずも露呈した「妹・忍」をめぐる“芸能界のドンの圧力”

  3. 8

    石破首相が「企業・団体献金」見直しで豹変したウラ…独断で立憲との協議に自民党内から反発

  4. 9

    長渕剛がイベント会社に破産申し立て…相次ぐ不運とトラブル相手の元女優アカウント削除で心配な近況

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希“ゴリ押し”ローテ復帰が生む火種…弾き出される投手は堪ったもんじゃない