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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

医師の「とりあえず様子を見ましょう」に納得してはいけない

公開日: 更新日:

 高血圧の人ですらそうなのですから、健診を受けていない人や、基準値を超えていて再検査と言われたけど病院に行っていない人は、血圧を把握していない人が大半だと思います。家庭用血圧計をぜひ1台購入し、毎日決まった時間、決まった条件での血圧測定を始めていただきたい。

 血圧は、季節や時間帯で数値が変わります。年1回の健診で正常血圧でも、現在の血圧もそうとは限りません。特に、健診の時期が春先の場合、血圧は秋冬の方が春夏より高くなりがちですから、数値が変わっている可能性が考えられます。だからこそ、家庭での血圧測定が大事なのです。

 数値はできればノートに記録しておき、基準値(家庭での血圧の基準値は135/85㎜Hg未満)を超えたり、基準値は超えていないけれど数値が上昇傾向にあるようなら、内科で相談することを勧めます。その際、医師から「とりあえず様子を見ましょう」「この次も数値が高かったら何か考えましょう」といった言葉が出たら、少し注意が必要です。

 最近、よくいわれているのが「clinical inertia」という言葉です。前出の2019年の高血圧治療ガイドラインでは、日本高血圧学会が「臨床イナーシャ」という言葉を当てています。

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