著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」名誉院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

「梅毒」がシューベルトを歴史的な有名作曲家に変えた?

公開日: 更新日:

 良い芸術作品にはどこか死の影がある――ある評論家が発した言葉です。言われてみればその通りです。人は芸術作品の中に死の影を嗅ぎ取ります。そして限られた人生だからこそ生きていることの素晴らしさや生命の輝きを知るのでしょう。つまり、芸術家とは一般の人が普段は意識することのない死に常に向かい合い、その対極にある人生の輝きを作品にしているのではないでしょうか。

 その意味で、19世紀を代表するオーストリアの名作曲家・シューベルトもその一人かもしれません。シューベルトは31歳の短い人生の間に1000曲を超える作品を残します。作曲家としての活動期間はせいぜい13年程度ですから、これは驚くべき数です。中でも名作とされる楽曲は最後の5年に集中しています。この5年間にシューベルトは何か死を意識する出来事があったのでしょうか?

 音楽を勉強した方はご存じでしょうが、シューベルトの直接の死因は神経症で、当時、梅毒治療で良く使われた水銀の中毒が引き起こしたと言われています。

 シューベルトは厳格な教育者であり音楽愛好家だった父親と、料理人だった母親の12人目の子供として生まれます。家は裕福ではありませんでしたが、父親の手ほどきで5歳から音楽を始め、才能が開花。宮廷礼拝堂聖歌隊員に抜擢され、帝室寄宿制神学校へ進学します。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網