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青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

インフルエンザワクチンで心筋梗塞を予防できる? 米専門誌で報告

公開日: 更新日:

 血管が弾力を失ってしまう動脈硬化は、心筋梗塞脳梗塞の原因として知られています。動脈硬化は高血圧糖尿病、喫煙、運動不足などによってもたらされますが、その発症には炎症反応が関係していると考えられています。

 インフルエンザのような感染症にかかると、当然ながら体の中で炎症反応が起こります。そのため、インフルエンザワクチンを接種することは、心筋梗塞の予防にもつながるのではないかと考えられてきました。

 そんな中、インフルエンザワクチンの接種と心筋梗塞の発症リスクを検討した研究論文が、米国心臓協会が発行している心臓病の専門誌に2021年11月2日付で掲載されました。

 この研究は、過去に心筋梗塞を発症した2571人(平均60歳)を対象とした臨床試験です。被験者はインフルエンザワクチンを接種する群と、プラセボ(生理食塩水)を接種する群にランダムに割り付けられ、心筋梗塞の再発や死亡率が比較されました。なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う感染対策の強化によって、2020年のインフルエンザ感染症が激減し、本研究は予定よりも早期に中止となっています。

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