著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

米国では、中絶非合法化で避妊の権利まで奪われるのでは…と危惧する人も

公開日: 更新日:

 前回、人工妊娠中絶の非合法化を示唆するアメリカ最高裁の内部文書がリークされ、大炎上しているとお伝えしました。

 ちなみに人工妊娠中絶は、日本では1996年の母体保護法によって妊娠22週まで認められています。アメリカの連邦法では24週までが目安とされ、どうしても産めない・産みたくないという時に中絶を選択するのは女性の権利であると考えている人が人口の6割を占めています。

 中絶手術を受けているのは10代の若者というイメージがあるかもしれませんが、アメリカでは多くが20代のシングルマザーです。貧困でマイノリティー、満足に医療も受けられず避妊の手段も得にくい彼らが、すでにいる子供たちを少しでも幸せに育てるために中絶を選ぶのです。アメリカで中絶は女性の権利問題であるのみならず、医療、貧困、そして人種問題にも関わっています。

 それに対し、「胎児にも命が宿っているのだから中絶は殺人」と考えているのが敬虔なキリスト教徒で、トランプ支持に代表される極右の保守層も同様に反対しています。

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