著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「最初は低評価→次第に高評価」の方が「ずっと高評価」より印象大

公開日: 更新日:

 少女漫画などで、不良っぽかったり、つっけんどんな男子がときおり見せる優しさに、主人公の女子がときめいてしまう、ラブコメディーの王道、いわゆる「ツンデレ」があります。まさにこの実験は、それを証明した格好です。最も印象の悪かったサクラDと、最も印象の良かったサクラCの差は、なんと780倍ともいわれています。

 このように評価が低い状態から徐々に上がり、好感度が上昇する現象を「ゲイン効果」。最初は高く、徐々に下降していく現象を「ロス効果」と呼びます。

 つまり、最初から無理に飛ばしてスタート時に評価を得ても、持続できなければ急降下の可能性が高まるだけ。だからこそ、最初はできないかもしれませんが、きちんとできることをやって、徐々に評価を上げていくほうが◎なのです。「美人は三日で飽きる」といった言葉がありますが、心理学的に言えばロス効果なんですね。

 こういった効果を知っておけば、仮に人間関係で最初に悪い印象を与えたとしても、名誉の回復は難しくありません。あるいは、仮にあなたの悪い噂を流されても、その噂に反するような良い印象の言動が目に入れば、通常よりも良い印象を周りの人たちに持ってもらえる可能性だってあるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  2. 2

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

  3. 3

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  1. 6

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 7

    関西の無名大学が快進撃! 10年で「定員390人→1400人超」と規模拡大のワケ

  3. 8

    相撲は横綱だけにあらず…次期大関はアラサー三役陣「霧・栄・若」か、若手有望株「青・桜」か?

  4. 9

    「進次郎構文」コメ担当大臣就任で早くも炸裂…農水省職員「君は改革派? 保守派?」と聞かれ困惑

  5. 10

    “虫の王国”夢洲の生態系を大阪万博が破壊した…蚊に似たユスリカ大量発生の理由