著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「最初は低評価→次第に高評価」の方が「ずっと高評価」より印象大

公開日: 更新日:

 何かを新しく始めるとき、「最初から無理をしてまで頑張る必要はない」と覚えておくといいかもしれません。

 仕事や人間関係でも、最初からうまくいくことはなかなかありません。焦らず、一歩ずつステップアップしていけばいいのです。

 心理学の世界では、「ゲイン・ロス効果」という言葉があります。心理学者であるアロンソンとリンダーは、「心理学実験のアシスタント」という名目で、不特定多数の学生たち(被験者)を集め、学生(サクラ)が被験者一人一人に対して、それぞれの魅力度を本人たちに7回続けて伝えてみるという実験(1965年)を行いました。

 サクラたちはそれぞれ「7回とも高評価(サクラA)」「7回とも低評価(サクラB)」「最初は低評価、次第に高評価(サクラC)」「最初は高評価、次第に低評価(サクラD)」といった役割を持って被験者に感想を伝えたところ、なんとサクラAよりもサクラCの方が総じて好感度が高かったといいます。次第に評価を上げていくほうが印象に残りやすく、さらにはその逆であるサクラBよりもサクラDの方が悪印象という結果も明らかになったのですから、驚きでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木麟太郎をドラフト指名する日本プロ球団の勝算…メジャーの評価は“激辛”、セDH制採用も後押し

  2. 2

    日本ハム新庄監督がドラフト会議出席に気乗りしないワケ…ソフトB小久保監督は欠席表明

  3. 3

    ヤクルト青木“GM”が主導したバランスドラフトの成否…今後はチーム編成を完全掌握へ

  4. 4

    吉村代表こそ「ホント適当なんだな」…衆院議席3分の1が比例復活の維新がゾンビ議員削減と訴える大ボケ

  5. 5

    吉村代表は連日“ドヤ顔”、党内にも高揚感漂うが…維新幹部から早くも「連立離脱論」噴出のワケ

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    ブルージェイズ知将が温めるワールドシリーズ「大谷封じ」の秘策…ドジャース連覇は一筋縄ではいかず

  3. 8

    高市政権は「安倍イタコ政権」か? 防衛費増額、武器輸出三原則無視、社会保障改悪…アベ政治の悪夢復活

  4. 9

    今秋ドラフトは不作!1位指名の事前公表がわずか3球団どまりのウラ側

  5. 10

    亀梨和也気になる体調不良と酒グセ、田中みな実との結婚…旧ジャニーズ退所後の順風満帆に落とし穴