著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

暗黒時代への第一歩? 米最高裁が人工妊娠中絶は違憲と判断

公開日: 更新日:

 6月24日金曜日、アメリカ最高裁で人工妊娠中絶は違憲という判断が下され、女性の権利は約50年前に後退しました。あれから1週間、保守が強い州では中絶が次々に禁止となり、全米で抗議行動が続いています。

 アメリカでは、中絶が必要な人は受けられるべきという意見が、全体の6割を占めています。にもかかわらず今回違憲とされたのは、最高裁が極端に保守化したからです。これに関しては、以前のコラムで詳しく述べました(https://hc.nikkan-gendai.com/articles/277587 https://hc.nikkan-gendai.com/articles/277617)。

 今回超保守の最高裁が下したのは、女性が中絶を受ける権利は、憲法では守られないという判断です。

 保守的なキリスト教徒には、中絶は胎児に対する殺人という考え方があります。今回の判断では、胎児の人権が、生む女性の権利に優先することが、認められた形になります。

 中絶ができない、すなわち、それは自分の体なのに思うようにできないことを意味します。欲しくない子供を産まなければならない。州によってはレイプ犯の子供であっても。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃