腎臓病は初期症状なし 採血と尿検査が早期発見の唯一の手掛かり

公開日: 更新日:

「eGFRが低い場合、『高血圧糖尿病などの生活習慣病が原因』『免疫や遺伝の病気が原因』『腎臓を悪くするサプリメントや薬の服用などのその他の原因』のいずれかが考えられます。どれに該当するかを調べるため、腎機能を詳しく診るための採血や尿検査、腎臓エコー検査を行います」

 次に、タンパク尿だ。eGFRが正常、または軽度の低下でも、タンパク尿が出ている場合がある。「現在は腎機能が少し低下している程度だが、未来に向けて腎臓がSOSを出している状態」だ。

「健診ではタンパク尿が出ている場合、『1+』『2+』『3+』といった形で表されます。『2+』以上なら腎機能低下が疑われるので、速やかに医療機関を受診し、『定量検査』という詳細な尿検査を受けて、腎機能が異常なためにタンパク尿が出ているのかどうかを調べてください」

 一方、「1+」なら医療機関の受診が望ましいが、その前に薬局でタンパク尿を調べる試験紙を購入し、自宅で寝る前に完全に排尿し、翌朝の一番の尿で測定してみるという手もある。タンパク尿の場合、健診では「定性検査」という簡易的な方法で調べるため、検査時の体の水分の状態などコンディションに影響されやすい。もう一度簡易的な検査で、タンパク尿の有無を調べるのだ。

「結果が『+』なら医療機関の受診を」

 記者は人工透析を受けている人に取材をしたことがあるが、口をそろえて「こうなる前に治療を受けるべきだった」と言っていた。正しい知識で腎臓を守ろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?