在宅診療を受けるにはいくらかかるのか…すべて保険適用の医療行為

公開日: 更新日:

 在宅診療の対象は重症度が高い患者が多い。そのため月に何度も訪問したり、在宅酸素を導入したり、麻薬が必要となる場合がある。その費用は積算される。

「ただし、1~2割負担の方の医療費上限は1.8万円で、それ以上はかかりません。がんの末期や難病などの方をサポートする訪問看護やリハビリは、介護保険ではなく医療保険の適用になるので、そのサービスも上限の1.8万円の枠内に収まります」

 一方、病院では保険診療に加えて、差額ベッド代、食費やアメニティー費用など月々10万円以上はかかる。それに比べて、重症度の高い患者を在宅診療で手厚くサポートすることは、特別過剰な費用がかかるわけではない。

「国が在宅診療を積極的に進めてきた背景には、不必要で非効率な入院加療から在宅診療に患者を移行させて医療費削減を狙った面もあるのです」

 独居や老老介護などの場合には、その生活をしっかりと支えるための介護保険の制度がある。重症度が高い患者を担う在宅診療が成立するためには、医師による定期的な訪問以上にヘルパーやデイサービス、訪問看護などの介護環境の整備が何より重要となる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」