過剰な“コロナ恐怖”が引き起こす医療トラブル 在宅の現場でも…

公開日: 更新日:

 自宅で自立した生活が送れる呼吸状態で、一定期間の投薬や安静で治る人も「家族からの隔離目的」という名目で入院に誘導されているケースもある。

「実際、在宅診療の現場では、『コロナ患者には介入できない』と言う医療機関、訪問看護、ヘルパーなどがいます。そのため本来なら十分に自宅で対応できる人でも、コロナとわかると誰も介護介入ができず、結果として無駄に入院や救急搬送となってしまうのです」

 今回のコロナ禍では、コロナそのもので命を失うケースは極めて少ない。それは、感染者全体から見る重症化率や死亡率の低さから明らかである。もちろん、全国的には実際に感染して重症化して家族を失った人もいれば、感染による後遺症に苦しんでいる人もいる。その人たちからすると「コロナを甘くみるな」と言いたくなるのは当然だろう。

 しかし、それは新型コロナに限らずすべての病気に言えることだ。「風邪は万病のもと」と言うように、コロナを軽視しているわけでもないし、しっかりとした感染対策や重症化に応じた治療への対応をすることは当然である。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?